Works - Sculpture
葉脈から血管へ
Into the Forest
2008
H215 x W190 x D200cm
宙吹き、サンドキャスト、障子紙/インスタレーション
blown, sand cast, Japanese paper/Installation
森に一人たたずみ、
木々に囲まれたとき、
一滴のしずくが心の中に落ちて広がる波紋のように心が澄みわたっていく。
木の葉脈と自分の血管が一つにつながって、
人も木も生きるために不可欠である
同じ水と光が体に浸透していくような感覚だ。
そのとき、自分と森との対話がはじまる。
葉のざわめきから森の声をきき、においを感じ、森の抱擁をうける。
それは、遠い昔の母親の胎内にいるような、包み込まれたような一体感。
遠い宇宙までつながっていくような開放感。
古代より日本人が木や森に神が宿ると信じてきた遠い祖先とのつながり、時空間。
時間と情報と金に追われる現代社会に生きる私たちも
生態系の一員にすぎない。
自然からもらっているものは、
物質的恩恵のみならず、精神的恩恵も計り知れないということを
いつもとどめて感謝したい。